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就活して思ったこと

今回はアカデミックそっちのけで去年の就活体験談を書いていきたいと思う. 筆者はちょうど1年前から就活を始め,半年前に無事第一志望の外資金融の企業からオファーを頂いた. 今回は就活を通して自分が思ったこと・考えたことについて書いていきたいと思う.

まずは就活の感想を!

まず個人的な就活の感想は「楽しかった」である. 就活と言うと「辛い」「しんどい」という意見が多い気がする. ただ筆者はそうは全く思わない. もちろん,上位志望の企業からオファーをもらったから楽しい部分があるのは否めない. ただ,筆者はそういうオファーをいただく前から楽しいと感じていた. 自分なりにその原因について分析してみた.

楽しかった理由1: 新たな友達ができた

まずこれは筆者の中で真っ先に思いついた理由なのだが,やはり新たな友達を作るのは楽しい. 就活を通して友達を得るチャンスはたくさんある. インターン・面接会場・ウェブテスト会場など. そこで知り合える人のバックグラウンドは本当に様々. 今までの大学生活・大学院生活で知り合える人はやはりかなりの偏りがあることを実感する. 筆者はずっと理系の世界で生きてきたこともあり,どうしても「理系的な」バックボーンを持つ人としか接することがなかった. しかし就活すると多種多様な人と出会えるので,良い意味で視野を広がる.

例えば筆者が会った中では大学で起業している人や,株の投資を行なっている人. コンサルをしている人や世界一周した人. 今まで理系の社会で生きてるとなかなか出会わない人たちだ. 彼ら彼女らは筆者に「ビジネス精神」「遊ぶ精神」という自分の中での新たな「文化」を開花させた. もちろん,一緒に飲んだり一緒に遊べる仲間ができたのも最高だ.

楽しかった理由2: 「ライアーゲーム」的な刺激

突然「お!?」と思うかもしれない. ライアーゲーム!? そう!あのライアーゲーム! 筆者が最も好きなテレビドラマの一つである. プレイヤーが一堂に会し,言い渡されるゲームを元にマネーの奪い合いを行う. ルールさえ破らなければ,騙すもOK,裏切るもOK,脅すもOK,協力もOK. そこにあるのは剥き出しの人間の欲望の争い. 敗者には微塵の容赦もない恐ろしいゲームだ.

ズバリ言おう. 就活はライアーゲームである,と. プレイヤーは就活で出会った人たち全員. そこには就活でできた友達も,仲良くなった社員さんも含む. ゲームとは採用選考であり,全プレイヤーは自らの利潤を最大化するための行動を行う. そこには情けも容赦もない.

ライアーゲームで大切なのは2点あると筆者は考えている.

  1. 騙されないこと
  2. 良き仲間を作ること

まず1点目の騙されないことについてだが,これは会社にも就活生にもだ. 会社は説明会やインターンなどを通して自分たちの会社の良いところばかりを見せてくる. しかし何も不満のない会社など存在しない. そこを見極めずに万が一にも会社に入ってしまっては,ただの不幸である. また就活生も時には騙しにくる. 今やインターネット時代. 就活に関する情報なども掲示板などの形でネット上に流通している. しかしそこにあるのは真実とは限らず,他の就活生を貶めるための情報だって存在する. そこで大切になってくるのが2点目の良き仲間を作ることである. 仲間は良き情報共有者である. 自分の知っていること,そして自分の仲間の情報などと照らし合わせて真の情報を引き出すのが大切である.

この情報戦・ライアーゲーム的な部分. 嫌いな人も多いだろう. しかし筆者は非常に楽しめた. 自分で考え,自分で情報を操り,そして自分で成功を掴み取るのは普段の生活にはできない刺激的な体験だからだ. さらに言おう. このライアーゲームを楽しめた人が就活で勝利すると.

就活の際に気にすべきこと

身だしなみ

最初は筆者は身だしなみなんかどうでも良いだろうなと考えていたが,やはり就活を通してこれは大切なファクターなのだと確信した. 見た目は9割だと巷で言われているが,実際集団面接で身だしなみが微妙な人がいると,就活生側から見ても印象が悪い. ではどうすれば良いのか? 自分は男子なのであくまで男子側の話をすると(女子は実はほとんど身だしなみクリアしてると筆者は思っているので今回は略す),

  • 髪の毛を整える
  • スーツはパリッと着こなす
  • 汗っぽい印象をいだかせない

である. まず1点目に関して,別に髪の毛をギトギトにワックス漬けにする必要はないと思う. 筆者も必要最低限のワックスしか就活時代つけていない(友達からはワックスつけたの?と言われるほど). しかし個人的に大切なのは,最低限寝癖を直すこと,そして最低限髪の毛を整えることだと思っている. 実際に面接会場に行くと,初期の方は寝癖のある人がいるのだが,選考が進むにつれてその数はどんどん減って行き,最終的には絶滅している. これはその身だしなみの現実を物語っている気がする.

またスーツに関してもやはり着こなしている人の方が随分仕事ができそうに見えるし,そのような人と仕事したいなと素直に思う. そして最後の汗っぽい印象だが,就活は夏に行われたりする. そのときに面接室に汗だくに入るとどうだろうか. うーん. 臭い,暑い,どっか行って欲しい...って素直に思う. 筆者はいつも面接の最低限30分前には会社近くのカフェなどに入って,汗を引かせてから会社に出向くようにした.

情報のアップデート

就活の情報は全て突然だし,早いもん勝ちである. そもそも知るのが遅れたら論外. また会社説明会ありますよ〜と告知されても,放置して2日後に申し込もうとすると,もうすでに定員になりました...と言われたことが何回もある. 面接も同じだが,数時間遅れただけで,希望の時間枠がすでに埋まっていることも多々あった. 上でも書いたが就活はぶっちゃけ情報戦であり,そこをいかに漏れなく処理できるかが勝負になってくる. そこは適宜社員さんや自分の就活仲間に聞いて,情報をアップデートすることが非常に大切である.

自己分析

自己分析なんかなんとかなると思っているそこのあなた! 面接なんかその場のノリでなんとかなると思っているそこの君! 筆者も正直初期の初期はそんな一人でした. しかし実際に就活を始めると,そんな甘っちょろい考えでは通用しないことを実感した.

筆者は外資金融業界を受けていたのだが,平均一社当たり10時間近くの面接をされた. 10時間も聞くことあるの?と思うかもしれないが,案外聞かれることはたくさんある. 「自己紹介」「自己PR」などのオーソドックスな質問から,「自分の嫌いなこと」「世の中に対して不満に思うこと」とかの突拍子も無い質問など,自分の人生観が様々な角度から切りこまれた. 自己分析などできなかった頃は,オーソドックスな質問に関してはなんとなく答えられ,突拍子も無い質問に関してはつまる....ようなことが日常茶飯事で,実際に面接で落とされたことが多々あった. しかし実際に自己分析をすると,初見の質問に対しても自分なりの答えを出せるようになったし,さらにオーソドックスな質問に対する答えも厚みをました.

さらに自己分析をして得したなと思ったのは面接中の余裕である. 自己分析をすると,同じ質問に対しても答えの選択肢が増え,面接官の人を見て適切な選択肢を答えることができるようになる. 例えば面接官が元体育会系の人だと分かれば,筆者は自己PRでなるべくサークルで頑張ったことを熱く語るようにしたし,相手が理系出身と分かれば,自己PRでは数学や情報系の話を多めに入れたりする. これは,自己分析をしなければ身につかなかったことだと言える.

就活の際に気にしなくても良いこと

無茶な演技・無意味な媚び

これをやる人は本当に多い. 筆者はインターンや会社の説明会などで,「質問ありますか?」と聞かれた際,必死に手を挙げ質問をして,自分の意識の高さをアピールしてくる就活生を見ては辟易とする. 日本の大学の講義で教授が「質問ありますか?」と聞いても誰一人も反応しないのに,就活になると過半数が手を挙げる. しかも質問が自体も意味不明・支離滅裂だったりする. 別に相手の社員さんも手を挙げてる人をいちいち覚えている訳でも無いのに. また,就活ノートを取り出して,背筋ピンと伸ばして,熱心にメモ取ってる光景も個人的には異様な光景に思える.

「真面目そう」「意識高そう」な演出をその場しのぎでやっても,結局会社に入るとすぐにバレる. なんなら面接するだけで無知であることが簡単にバレる.

ちなみにそんな無理な演技などをしなくても,内定は十分もらえる. 筆者もそうだし,内定先の同期で無理に媚びて内定した人など一人もいない. なぜなら社員さんも分かっているからである. 社員さんは一人一人みんな元は就活生. そういう現状を自分たちでも痛いほど分かっているのである. だからこそ,無闇に自分を良く見せようとする人には冷たい目線を送るし,選考で落としたりする.

常にありのままの自分をさらけ出すこと. これがもっとも重要なポイントだと思っている.

まとめ

今回は主に就活を通して思ったこと・そして感想について書いた. この記事は別に就活必勝書だとは言わないが,就活生の参考になればと思う.

niltatsu